金魚の鱗
メダカのウロコについて。 吾輩は良い参考書を持っていないのでメダカはよく分からない。
金魚は、よく記述されている。それを学んでみる。
まず、手書きの模式図と;
黒;メラニン色素のあるメラノフォア、
黄;黄色から赤色素のあるキサントフォア、
「完全な赤い色素はなく、もともとは黄色の色素=赤に見えても黄の波長 variation の一種」
「それと多くの生物(魚類も)ではキサンチン系統の色素は餌から由来するものの貢献度が大きいと考えられている」ようだ。「色揚げ」と言われる。
虹色;イリドフォアと呼ばれ「色素はないが光の反射で金属光沢などを示す細胞胞」
白く見える「ロイコフォア」が生物によってはあるとか。これとキサントフォアとの関連はまるで知らない。
金魚は、発生過程が特殊で幼体はフナ色で成体に近づくにつれて色が出る。これを「幼生時のフナ色が褪色して赤などの成体色に変化する」と言われる。
この褪色過程は、フナから「チイ」と言う金魚の祖先において形成されたと言われている。
2-「うろこ」の変異。
普通鱗;上記色素胞を全て含んでいる。野生型、ノーマル、とも。
透明鱗;虹色色素胞が欠損している変異。うろこが透明なので、とうめい鱗。
透明鱗は不完全優性の変異。 普通鱗との交配F1(=雑種第一代) は中間的な性質を示す。モザイク透明鱗と呼ばれる。 (このモザイク透明鱗は別の意味もあるようだ:組織ごとに遺伝子組成が透明鱗、普通鱗がパッチ状になっている場合もモザイクと呼ぶので、ややこしい限り。)
網透明鱗;虹細胞胞の形が網目状になっている。これは、普通鱗に対して劣性変異。(「もみじ」とか言う品種がこのうろこ。)
パール:うろこが石灰化と言うか「突起状」に膨らんでいる変異。普通鱗に対して劣性変異。
金魚の知識はその程度。
金魚では、この幼生時のメラノフォアが退化し、キサントフォアが 発達し赤い色がでると言われている。
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ところで、黒い金魚は、幼生時をのぞいて存在しないと。でも例外あり。
黒デメキンは存在。
これは、以下のように考えられている、と思う。諸説ありなので。
「デメキンは、視神経が圧迫されるせいか目がよく見えないらしいと。
だから、環境(主に光か。)との関連で発現する退色と言う現象が起こらない。
ところが、まれに老齢の黒デメキンが赤デメキンに換わることがあると、言われる。
吾輩は見たことない。が、写真ではある。
これは老齢になり、退色現象の『leak=日本語では漏出』で退色可能になったと考えられている。」
確かに、デメキンなど、出目の金魚は割合餌採りが遅く底の方を遊泳していることが多い、
気はする。
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グッピーという南米原産の卵胎生メダカが知られる。 このグッピーには、その他のうろこ変異があるようだ。 そのうちの3つ知っている。
-Pingu, ピングー
-Blau, ドイツ語起源で「ぶらお」と発音するらしい。英語の「blue」だ。
これらは、網目透明鱗ではないかと言う人がいる。原著を見ていない。
-Tiger, タイガー これは今は絶えているようだ。 1980年代末に飼育していたことがある。 推定では、うろこの突然変異と思う。 表現型は、「うろこのとくに縁が黒くなる」。 そのせいか、他の色素が「濃くなる」。 そのせいか近親交配のせいか、体質的に「弱い」と思った。
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